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全身麻酔下での内視鏡検査について

「内視鏡検査は全身麻酔でできますか?」

「眠っている間に終わる検査を希望しています」

このようなご相談は、内視鏡検査を検討されている患者さんから非常に多く寄せられます。

“全身麻酔で内視鏡検査”という言葉で検索される方の多くは、

検査中の苦痛や不安を感じることなく、眠っている間に検査を終えたいと考えておられるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、

 ■ 「全身麻酔」と言われる検査の実際

患者さんが希望される「全身麻酔での内視鏡検査」は、

多くの場合、手術で行う本来の意味での全身麻酔ではなく、

* 検査中の記憶がほとんど残らない

* うとうと眠った状態で検査が終わる

といった状態を指しています。

内視鏡検査では、

強い催眠作用をもつ鎮静剤(静脈麻酔)**を使用することで、

このような状態を作ることができます。

実際に、

「気づいたら終わっていた」

「検査のことをほとんど覚えていない」

とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。

■ 鎮静剤を使った内視鏡検査のメリット

* 検査に対する不安や緊張が軽減される

* 苦痛を感じにくい

* リラックスした状態で検査を受けられる

検査が怖い方、以前につらい経験がある方にも選ばれている方法です。

 ■ 鎮静剤を使用する際の注意点

安全に検査を受けていただくため、以下の点について必ずご理解ください。

● 検査後は院内で経過観察が必要です

鎮静剤の効果が完全に切れるまで、

検査後しばらく院内で休んでいただき、状態を確認します。

● 検査当日は運転や危険な作業はできません

検査当日は、

* 自動車・バイク・自転車の運転

* 高所作業や機械操作などの危険な作業

はできません。

ご来院の際は、公共交通機関の利用や付き添いの方の送迎をお願いいたします。

 ● 検査の内容を覚えていないことがあります

鎮静剤の作用により、

検査中や検査後の説明を覚えていない(健忘)**ことがあります。

そのため、

当日に検査結果の説明を希望される場合は、必ずご家族や同伴の方と一緒に来院してください。

● 状況により鎮静剤を中止・拮抗することがあります

鎮静剤は安全に配慮しながら使用しますが、

体質やその日の体調によっては、**呼吸が浅くなるなど鎮静の効きが強く出ること**があります。

そのような場合には、

安全を最優先し、鎮静剤を中止したり、拮抗薬を使用して覚醒させることがあります。

これは異常な対応ではなく、

患者さんの安全を守るために行う標準的な判断です。

■ 安心して検査を受けていただくために

当院では、患者さん一人ひとりの体格・体調・既往歴に合わせて、

鎮静剤の量を慎重に調整しながら内視鏡検査を行っています。

「眠っている間に検査を終えたい」

「できるだけ楽に内視鏡検査を受けたい」

そのようなご希望がある方も、どうぞ安心してご相談ください。